この記事では、校正の仕事を探すにあたり、「実際にトライした就職活動」と、後から気づいたり発見したりした「求人情報の入手方法」を、あわせてご紹介していきます。
私はこれまで、人材紹介会社や転職サイト関連会社など、人材業界で12年間、働いていました。
前職の経験や当時感じていたことなども思い出しながら記事をまとめています。
仕事探しの参考に、少しでもなれば嬉しいです。
「校正 求人」で検索してみると…
まずはじめに、「校正 求人」や「校正 仕事」とキーワード検索してみてください。
思いのほかたくさんの求人がヒットすることでしょう。
私も、仕事探しを始めたころは、「なーんだ。こんなにたくさん求人があるならすぐに決まるかも」と思っていました。
しかし、実際にそれらの求人に私が応募できるかとなると、話は別でした。
・勤務地や勤務時間など、条件が合わない
→私は時短勤務を希望していたので。フルタイムで働ける方はもう少し門戸は広がると思います。
・求める条件が「校正者としての実務経験〇年以上」
→日本エディタースクールに通い、校正の資格は持っていたものの、当時は校正者としての実務経験がありませんでした。
・「編集+校正」「ライティング+校正」など、校正にプラスして他の専門スキルが必要
・未経験OKと書かれていても、求人の文面から「若い人を育てていきたい」オーラが出ている
・「これなら応募できそう!」と思った求人はやっぱり人気。すぐに「受付終了」になる
「すぐに決まるかも」という考えは、次第に消え去っていったのでした…
日本エディタースクール卒業から就職が決まるまでにかかった期間は、約6か月。
タイムラインは、以下の記事にまとめています。
まだご覧いただいていない方は、下記の記事から読み進めていただければと思います。
では、校正の仕事を探すには、どのような方法があるのでしょうか。
働き方別に主要な方法をまとめてみました。
フルタイム(正社員・契約社員)の仕事探し
フルタイムで働きたい!という方なら、まずは、求人サイトの鉄板「リクナビNEXT」で求人検索をしてみてください。
リクナビ【NEXT】は、業界大手のリクルートが運営していることもあり、「勤務地が東京以外の地域の校正者募集」など、レアな校正のお仕事が掲載されていることがあります。
公式HPによると、転職した人の約8割が利用しているそうですよ。
加えて、以下の主要な求人サイトにも登録しておくと、なおよいと思います。
これらの大手求人サイトに企業が求人広告を出稿するには、ウン万円、掲載スペースによってはウン百万円とかかります。
その分、掲載されている会社の「いい人が欲しい」という熱量も高いと考えられます。
ただし、よほど予算に余裕がある会社でない限り、掲載期間は「2週間」など短め。
掲載期間が終わると、その求人は「掲載終了」と表示され、応募できなくなってしまいます。
さらに利用者(登録者)も多い分、人気の求人はすぐに採用選考が進んでしまいます。
「応募したけど一足遅かった…」ということがないよう、「条件に合う求人」が掲載されたらすぐに情報をキャッチし、即応募できるようにしておくことが非常に大切。
職務経歴などは事前に登録し、条件に合う求人が掲載された場合、お知らせメールが届く設定にしておくことをおすすめします。
時短勤務や、派遣・パートの仕事探し
まずはクリエイティブ系に強い派遣会社に登録
派遣や時短勤務、パートのお仕事を探すなら、マスコミ・クリエイティブ系に力を入れている派遣会社がおすすめです。
実際、私も派遣会社で扱っていた「人材紹介」の案件で、契約社員の仕事が決まりました。
あまり「校正」の仕事を扱っていない派遣会社にも面談に行きましたが、担当コーディネーターの人も仕事のイメージがついていないようで。
実際に仕事で使わないレベルのPCスキルチェック(Excelのマクロとか)をされた挙句、ものすごーく残念そうに「もし何かお仕事がありましたらご連絡しますね…」と言われて終わり、ということになってしまいました。
お互い時間の無駄だった感があります。
マスコミ・クリエイティブ系に力を入れている派遣会社として挙げられるのは「マイナビスタッフ」でしょうか。
関東圏だけではなく、全国のお仕事が検索できます。
【マイナビスタッフ】 では、派遣はもちろん、派遣として一定期間勤務した後、社員や契約社員などの直接雇用となる「紹介予定派遣」や、「人材紹介」(転職支援)の案件も取り扱っています。
余談ですが、
マイナビが運営している新卒向けサイト「マイナビ2022」で、新潮社・校閲部の正社員採用というレア求人が掲載されましたね!
新潮社が校閲部の「新卒・正社員採用を実施するのは3年ぶり」なんだとか…
若い人が羨ましい(笑)…すごい競争率なんでしょうか。
※受付はすでに終了しています。
話は戻ります。
東京および関東圏のお仕事であれば、以下の2社がおすすめです。
①独自の校正テストを行ったうえで、仕事を紹介してくれる【エキスパートスタッフ】
独自の「校正&印刷の基礎知識力テスト」と「文字入力テスト」を受けました。実務未経験がなくても「現在の実力」で判断してもらえるのが良かったです。
②日本エディタースクールの就職相談室にも求人情報が寄せられる【ヴェリタ】
ヴェリタの公式サイトでは、校正の仕事が公的(=労働者派遣法上)には「補助的な単純労働」とされていること、そして、それが校正労働の報酬の低さにつながっていることを問いかけておられます。
校正・編集・人材派遣なら (株)ヴェリタ (ssl-lolipop.jp)
私も校正に携わる者として非常に共感しました。
次に派遣ポータルサイトに登録して、様々な派遣会社の仕事情報を入手
加えて、下記のような「派遣ポータルサイト」にも登録しておくとよいでしょう。
さまざまな派遣会社のお仕事情報をまとめて入手できて便利です。
まずは、業界大手リクルートの派遣ポータルサイト「リクナビ派遣」は必須だと思います。
私は、さらに 社員・派遣・パートの求人情報が掲載されている 「はたらこねっと」というサイトに登録していました。
派遣ポータルサイトに登録した後の流れは、以下のとおり。
1 派遣ポータルサイトに職歴や希望条件などを登録。自分が希望する条件に合った仕事情報のメルマガが届くよう設定しておく。
2 希望に合った仕事や、検討したい仕事が見つかる。
3 お仕事を取り扱っている派遣会社にコンタクトをとり、派遣会社に登録する。
…お仕事に応募する時(エントリーする時)には、職務経歴を都度、派遣会社ごとに登録しないといけないので、正直、ちょっと面倒くさかったです。
でも、いろいろな派遣会社にいちいち「どんな仕事があるかな?」と見に行くのも、それはそれで大変ですよね。
派遣ポータルサイトは、あくまでも、いろいろな派遣会社の仕事情報を集約して紹介してくれているにすぎない。
それぞれの仕事に応募するには、派遣会社ごとに登録が必要と認識しておく必要があります。
業務委託契約の仕事探し
校正プロダクションに登録し、雇用契約ではなく「業務委託契約」を結んで仕事をする方法です。
基本的には、即戦力となる経験者募集のことが多いですが、案件によっては「校正技能検定中級取得者ならOK」や、「経験が浅くてもOK」なこともあります。
「聚珍社」は、日本エディタースクールの就職相談室でも募集情報がくることがあり、取り扱い分野も豊富です。
※日本エディタースクールの卒業生ではない方は、WEBサイトの募集情報を確認の上、直接コンタクトをとられてみてください。
フリーランスの仕事探し
校正の仕事は、勤務地が東京のものがとても多いです。
でも、フリーランスで在宅OKな仕事を選べば、日本全国どこにいてもお仕事が可能。
フリーランスの仕事を探すなら、入金トラブルを軽減するためにも、大手のクラウドソーシング型サイトを利用するのが安心です。
クラウドソーシング型サイトは、以下2つのタイプに分類されます。
それぞれのサイトごとの特徴をみてみましょう。
どちらも「仮払いシステム」があるので、「仕事をしたのに未入金」という不安が解消できますね。
一般的に、お仕事情報が多く、初心者の間口が広いのは【クラウドワークス】と言われています。
経験を積みながら、じょじょに単価の高い案件にチャレンジしていくと、スムーズかもしれませんね。
いわば、「フリーマーケットに、校正の知識やスキルを出品する」イメージ。
決済も【ココナラ】 が仲介するので安心です。
受注価格などの条件も自分で設定できますよ。
「校正技能検定中級以上をもっている」「校正の実務経験がある」「丁寧な仕事ができる」など、自分の強みや特長をきちんとアピールすれば、仕事をゲットしやすいと思います。
その他、 【ハロワカ?】 というブログをチェックするのもおすすめ。
在宅のお仕事情報を毎日発信されています。
校正の仕事を探している全ての人におすすめ
最後に、校正仕事を探している全ての人におすすめなのが、リアルタイムな情報を届けてくれるTwitter(ツイッター)。
日本エディタースクールのTwitterをフォローしていると、たまに求人情報がツイートされますよ。
他にも、働きたいと考えている会社や、校正プロダクションのTwitterをフォローしておくとよいでしょう。
就職活動は、「情報量」と「スピード感」がとにかく大切だと感じました。
「自分は正社員希望だからこの方法」「直接雇用希望だから派遣会社はちょっと…」などと間口を狭くしすぎず、
・いろいろな方向にアンテナを張っておく
・これだ!という求人を見つけたら、すぐに応募できるよう、履歴書や職務経歴書を事前に準備しておく
ことをおすすめします。
この記事が就職・転職活動のお役に立てれば幸いです。
※情報は記事作成時のものです。